学校に行きたくない、生きるのがつらい」と悩む10代の声に寄り添いたい

 今月は、「学校に行きたくない、生きるのがつらい」と悩む10代の声に寄り添いたいと思います。
 NHKEテレの番組「生きるのがつらい 10代のあなたへ8月31日の夜に」を見ました。夏休みが終わる8月下旬は小・中・校生の10代の若者に憂鬱な季節となります。昨年も見た覚えがありますが、この時期に合わせて悩みを抱える10代の若者から電話やメールで悲痛な声が寄られ、自らも同じ体験をした司会者やゲスト出演者の方が、生放送で受け止めるという番組です。番組冒頭からひっきりなしに連絡が入ります。「今、幸せなはずなのにずっと苦しい、私は私が分からない。」「明日から学校いやだなあ、毎日毎日死にたいです。この気持ち分かってほしい。」「学校には自由がない、個性も尊重されない、行きたくない」「生きる意味を考え始めて段々学校に行けなくなった。成績が悪い、何もできない自分は生きる意味がないと考え始めて死ぬしかないと思った。」「夏休み前も独り、夏休み中も独り、学校が始まっても独りと考えて学校に行きたくない。」「生きるのがつらい、勇気がないし、自分に自信がないし消えてしまいたい。」中には「明日から学校だと思うと死にたくなる。でもいつもこの番組で救われる」という声もありました。
 不登校から立ち直ったゲストの男性が、いじめられて学校に行けなくなった経験を話し、「今思えばゆっくり休養したことが今の自分に繋がっている」と笑顔で話しました。私はこの番組を見て心打たれるものが数多くありました。この若者たちはなんと純粋な心を持っていることか、それゆえ悩み・苦しみ・生きていていいのか考え迷います。この悩み苦しむ若者たちに寄り添いエールを送ります。今日は、様々な悩み苦しみを持つ多くの若者がいることを知り、教えられました。また、皆さんが人として生きることへの答えを求めて、時に死にたくなるほど苦しんでいることに心が痛みました。ただこの皆さんの悩み苦しみは、人の心の痛みが分かる心優しい大人に成長するための、人生の1ページであることは間違いありません。
 仏教では、人として命を持つことができるのは最高の幸運であると考えます。残念なことに、地球上の人間以外の命を持つ生き物は、どんなに努力しても人間のできることは何もできません。インドで仏教を始めた釈迦は、全ての人は宇宙で永遠にたった一人しかいない大切な存在と云っています。このことは、宇宙でただ独りの個性を大事にし、他の人と比べる必要はない、自分らしく生きることが大切なことを教えています。また、釈迦は、人間は悩んだり、苦しんだり、悲しんだりしている人や動物を助けたいと思う心をもって生まれてくると云っています。これは、人は自分を中心に考えるのではなく、他の人や動物を中心に考えることが大切との教えです。
 命を大切にしてもらいたいことから話しますが、105歳で亡くなった医師の日野原重明先生が、子供たちと俳句を創って遊んでいた時、先生の詠んだ句は「君たちの使える時間それが命」でした。限りある命を自由に大事に使いなさいと言っていると思います。人の一日は、人間以外の生き物の一生よりはるかに深く、素晴らしいと考えます。人としての命を持っている間は、その幸運を喜び、いつも笑顔でいたいものです。


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